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現代アレンジされて観やすくなった西部劇!ネオ・ウエスタン5選 #厳選映画ナビ Vol.20

年間200本以上の映画やドラマを鑑賞するe-NAVITAスタッフのKが「こんなかたにおすすめ」「楽しむポイント」などのプチ情報も交えながら、おすすめの映画をご紹介するこの連載。

今回は「現代アレンジされて観やすくなった西部劇!ネオ・ウエスタン5選」を紹介します。 映画の一大ジャンルを誇る西部劇ですが、名作の中には古い映画も多いため手が出しづらいというかたもいらっしゃると思います。そこでおすすめしたいのが「ネオ・ウエスタン」です。近年に製作された西部劇や西部劇のテイストを反映させた映画のことを指し、ストーリーや映像も現代的になっているためとても観やすくなっています。「これも西部劇なの?」と思われる映画もありますが、よく観てみると西部劇の要素が盛り込まれている「隠れ西部劇」があるのも「ネオ・ウエスタン」の特徴です。定番のガンアクションから、西部劇的な価値観などに触れてみたいかたはぜひチェックしてみてください。紹介する映画はU-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオ、dTV、Netflixなどの各動画配信サイト(VOD)で配信されています。

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  1. 現代アレンジされて観やすくなった西部劇!ネオ・ウエスタン5選
  2. 1.「ヘイトフル・エイト」
        ウエスタン密室ミステリー!会話劇のテンポのよさがクセになる
  3. 2.「ウインド・リバー」
        「隠れ西部劇」とはこの映画!警察に頼ることができない土地
  4. 3.「ノーカントリー」
        映画史に残る名悪役!彼と出会ったものは必ず死んでしまう!?
  5. 4.「ローガン」
        アメコミ映画とは思えない暗さ。スーパーヒーロー最後の雄姿
  6. 5.「ゴールデン・リバー」
        金は人を狂わせる!黄金に惑わされて露呈する人間の本性
  7. 6.まとめ
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1.「ヘイトフル・エイト」
ウエスタン密室ミステリー!会話劇のテンポのよさがクセになる

「ヘイトフル・エイト」は、雪山の山小屋で起こるウエスタン密室ミステリーです。猛吹雪のため山小屋で足止めを食らってしまった7人の男と1人の女。そこで起きた殺人事件。誰が犯人なのかを探り合っていくテンポのよい会話劇が特徴の映画です。「ネオ・ウエスタン」としては近年に製作された西部劇に該当します。賞金稼ぎ、賞金首、自称新任保安官、カウボーイ、処刑人など、個性豊かな彼らがひたすら雑談をしているというのが物語の主な流れなのですが、全員が相手に対して胡散臭さを感じているので、素性を暴くためにウソをついてふっかけたりと、尋問シーンのような緊張感が常にあります。加えて、時代設定が南北戦争後のアメリカであるため、北軍と南軍のどちらに属していたかなど、たった一言で状況が一変する要素が組み込まれているのも面白いです。

ここがすごい!
通常は、物語が進むにつれて登場人物たちの素性と真の目的が明らかになっていくものですが、先述したように腹の探り合いをしている彼らはウソも交えて会話をしているので、いったい誰がほんとうのことをいっているのか観客にもわからなくなってきます。単なる雑談と思っていた会話が伏線となっていたり、ぜんぜんストーリーと関係のない会話が交えてあったりと、こちらの疑心暗鬼も加速していきます。そして張り巡らされた伏線がドカンと明かされる気持ちよさは本作でしか得られないと思える体験です。監督を務めたのは会話劇に定評のあるクエンティン・タランティーノ。「表面上は笑っていながら机の下では常に銃を構えている」といった会話劇を撮らせたらほんとうに天才的です。「ヘイトフル・エイト」はその卓越した手腕が遺憾なく発揮された映画ですのでぜひご覧ください。

「ヘイトフル・エイト」

あらすじ

7人の男と1人の女の計8人が、猛吹雪のせいでロッジで足止めを食らい、一夜を共に過ごすことになった。しかし、そこで密室殺人が起こってしまった。吹雪が作り出した密室の中、他愛ない会話を交わしながら、相手の素性を探っていく彼らは、偶然かのように過去の出来事で関係が繋がり始めた。疑心暗鬼で緊張が張り詰めるこの空間においてひとつ確かなのは全員が何らかのウソをついているということだけだった。

「ヘイトフル・エイト」は次の動画配信サイトで視聴できます!
※最新の配信状況は各配信サービス内でご確認ください。

 

2.「ウインド・リバー」
「隠れ西部劇」とはこの映画!警察に頼ることができない土地

「ウインド・リバー」は、雪が降り積もるワイオミング州ウィンド・リバー保留地で見つかった少女の死体の謎をめぐるサスペンス映画です。ウィンド・リバーは雪景色がきれいな土地なのですが、警官が6人しかいないという法の目が届きにくい危険な土地でもあります。ウィンド・リバーの面積はだいたい鹿児島県と同じで、もし鹿児島県に警官が6人しかいないのを想像すると、その異常さがよくわかります。少女の死体が見つかったのも奇跡に近いかもしれません。少女は殺されたのではないかと考えた地元警察はFBIを呼んで検死にまわしました。しかし、暴行された形跡はあるものの、直接の死因は極度の冷気を吸ったことによる肺の出血と窒息死であり、他殺であるとは断定できませんでした。死因が他殺でないとFBIは捜査班を派遣することができない決まりであるため、このままでは地元警察の6人だけで捜査をすることになってしまいます。序盤から困難な状況を向かえるハラハラするストーリーと、それに加えて、少女がネイティブアメリカンであることなど、ウインド・リバーという土地の歴史的な問題の根深さなども明らかになってきて、段々と複雑な物語が展開されていきます。

ここがすごい!
「ウインド・リバー」には一見、西部劇の要素はないように思えますが、「警察に頼れないから自衛をしなくてはならない」という点で西部劇の時代と状況がほとんど同じなのです。西部劇の時代は、現在のように全土がアメリカ合衆国ではなかったため、政府が存在しない土地もありました。それが西部です。当然警察は存在せず、見渡す限り何百キロも人が住んでいないところを居住地とするため、自衛のために銃は必需品でした。そんな暴力的な時代から約150年経っても、まだ自衛のために銃を持たなくてはならないという問題と、白人社会とネイティブアメリカン社会の溝という社会的背景などが物語に伏流しているため、本作は「隠れ西部劇」なのです。また、ハンターである主人公は仕事柄、銃を所持しているのですが、その銃が西部劇でお馴染みのリボルバーとウィンチェスターライフルであることも、本作が西部劇であることを示していると思います。「隠れ西部劇」の要素がふんだんに盛り込まれた「ウインド・リバー」をぜひご覧ください。

「ウインド・リバー」

あらすじ

ネイティブアメリカンが追いやられたワイオミング州の雪深い土地、ウィンド・リバーで女性の遺体が発見された。FBIの新人捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)は軽装備で現地に赴くが、不安定な気候や慣れない雪山がさっそく彼女に立ちはだかる。捜査は難航し、遺体の第一発見者である地元のベテランハンター、コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)に協力を求め、共に事件の真相を追うこととなった。

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3.「ノーカントリー」
映画史に残る名悪役!彼と出会ったものは必ず死んでしまう!?

「ノーカントリー」は、麻薬密売人から大金を盗んだ主人公とサイコパスな殺し屋、それを追う年老いた保安官による三つ巴の追跡劇犯罪ドラマです。西部劇でよくあるプロットと、舞台や服装をモチーフにしたこの設定の下で、追う者と追われる者の闘いがじっくりとサスペンスフルに描かれて行きます。主人公は軽い気持ちでお金を盗むのですが、それを追ってくる殺し屋が特に理由もなく殺人をしていく、とんでもなく恐ろしい人物だったのです。その殺人には動機がまったく見えないため、「なんなんだこいつは!」と物語の序盤から強烈な印象を残して、画面に釘付けにされます。そして彼を追う保安官はあまりにも理解から離れた犯罪にくたびれきって、このような出来事が頻発する世界とどう向き合っていけばいいのか思い悩んでいます。逃走側の心理と追走側の心理、その行方を追う保安官の目線とそれぞれの立ち位置に沿ったハラハラ感やドキドキ感を味わえます。

ここがすごい!
シガーという名前の殺し屋は映画史に残る名悪役です。シガーの殺人の動機がまったく見えてこないと先述しましたが、それもそのはずで、実は動機そのものがない「不条理を体現した殺人者」だからなのです。いわば彼は死神のような存在で、彼と出会ったものはまず殺されてしまいます。シガーと出会ったことそれ自体が不運であり、それは事故で不運な死を遂げるのと同じことなのです。「生きるか死ぬかは運で決まる。善人か悪人かは生き死にと関係がない」と、私たちが不条理に感じるこの世の真実をまざまざと感じさせる人間離れした悪役シガー。そんな人物とどう対峙すればいいのか、主人公と保安官の対応の違いにも注目です。俳優の演技・監督の演出・物語の深さのどれをとっても最高評価の「ノーカントリー」をぜひご覧ください。

「ノーカントリー」

あらすじ

荒野で狩りをしていたベトナム帰還兵のモス(ジョシュ・ブローリン)は、偶然ギャングたちの死体と麻薬絡みの大金を発見する。その金を奪って逃走したモスは、ギャングに雇われた殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)に追われる。シガーは理由もなく殺人を犯していく恐ろしい人物で、モスは命からがら逃走を続けていく。定年間近の保安官のベル(トミー・リー・ジョーンズ)は2人の行方を追うが、予測もできない衝撃的な展開が待っていた。

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4.「ローガン」
アメコミ映画とは思えない暗さ。スーパーヒーロー最後の雄姿

「ローガン」は、「X-MEN」シリーズの主人公でお馴染みのローガンが、少女を守るために命をかけた壮絶な最後の闘いに身を投じる映画です。不死身の身体と金属の爪で戦う姿が彼の特徴ですが、そんな面影がなくなるほど弱々しく老いて、戦うことができなくなりつつあります。本作の舞台は、ミュータントがほぼ絶滅した未来の世界で、人間とミュータントの共存が果たせなかった社会になっています。孤立無援な状況で邪悪な組織から狙われる少女を、1人だけで戦って守り抜くことができるのか、彼の老いた姿に強い悲しみを感じる、暗いトーンのストーリーです。

ここがすごい!
本作の「ネオ・ウエスタン」としての特徴は、西部劇の価値観をスーパーヒーロー映画に盛り込んだという点にあると思います。作中で西部劇最大の名作「シェーン」(1953年公開)を観ているシーンがあり、セリフが何度も引用されます。中でも重要なのが「人を殺してしまったら、もう後に戻ることはできない」というセリフで、たとえ殺めた相手が悪人であっても暴力は正当化できないという考えが、スーパーヒーローの在り方について複雑な思いを抱かせます。ローガンは老体にムチを打って少女を守るために命を賭して最後の闘いに臨みます。それを雄姿であると私たちは感じますが、彼をスーパーヒーローと賞賛することが、彼にとってよいことなのかどうか。心境を想像すると難しくなってくる重い映画です。本作は「シェーン」を下敷きにしたことで、シリーズから独立しているように思えますので、「X-MEN」シリーズ未見のかたでも楽しめる映画かと思います。ファンのかたはもちろん必見です。

「ローガン」

あらすじ

ミュータントの大半が死滅した2029年。度重なる激闘で疲弊し、生きる目的も失い、衰弱していく体となったローガン(ヒュー・ジャックマン)は、アメリカとメキシコの国境付近で雇われリムジン運転手として働き、老衰したプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)を匿いながら、人里離れたところに暮らしていた。ある日、ローガンの前にローラ(ダフネ・キーン)という名前の少女を連れた女性が現れ、ローラをノースダコタまで連れて行ってほしいと懇願した。ローラは謎の組織に追われており、図らずもローラを保護することになったローガンは、チャールズを伴い3人で逃避行を繰り広げることになる。

 

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5.「ゴールデン・リバー」
金は人を狂わせる!黄金に惑わされて露呈する人間の本性

「ゴールデン・リバー」は、19世紀半ばの西部開拓時代、ゴールドラッシュに沸くカリフォルニアを舞台に、4人の男たちの黄金をめぐる様子を描いた西部劇です。黄金という魔物に目をくらませて、本来目指すべき使命と違う道に進んでしまう人間模様や、腹の底が見えてきて、仲間との間に少しずつ溝ができていく様子など、ヒューマンドラマを主軸にした展開が多いストーリーです。西部の時代の科学で宝探しをするワクワク感や、お決まりの銃撃戦の迫力も期待を裏切らず力強く描かれており、そしてその先で手に入れた黄金によって、狂い始めていく彼ら4人の心の変化に注目です。

ここがすごい!
人物の表情やその変化がとても面白いです。さりげない仕草と目線の動きによる掛け合い、欲望をさらけ出したときの狂気を感じる演技も、本作が魅力的に仕上がっている要因だと思います。残虐性や懐疑心、繊細さ、神経質さ、悲哀、安心感といった様々な感情が盛り込まれた味わい深いヒューマンドラマをここまで楽しめる西部劇はなかなかお目にかかれないです。特に主人公である兄弟は性格が全く違うデコボココンビであるため、次のシーンでどんなアクションを起こして、どんな表情をするのかが気になって目が離せません。ときには衝突することがあっても、強い絆で結ばれている2人の関係にほっこりとした気持ちにさせられます。登場人物たちの細かい心情変化や人生が狂っていく様子を観たいかたは「ゴールデン・リバー」がおすすめです。

「ゴールデン・リバー」

あらすじ

ゴールドラッシュに沸く1851年、政府からの内密の依頼を受けた殺し屋兄弟の兄イーライ(ジョン・C・ライリー)と弟チャーリー(ホアキン・フェニックス)は、黄金を探す化学式を発見したという化学者を追うことになった。政府との連絡係を務める男とともに化学者を追う兄弟だったが、ともに黄金に魅せられた男たちは協力関係を結ぶ。しかし、本来は組むはずのなかった4人が行動をともにしたことから、それぞれの思惑がすれ違っていく。

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まとめ

以上、「現代アレンジされて観やすくなった西部劇!ネオ・ウエスタン5選」でした。「ネオ・ウエスタン」という言葉は日本ではあまり浸透していないため、聞きなれないかたが多かったと思います。ですが今回紹介したような「隠れ西部劇」も含めると「ネオ・ウエスタン」に該当しそうな映画はたくさんあり、新作が製作され続けているジャンルです。ぜひ広まってほしい言葉ですので映画をご覧になられたかたはどんどん使ってください!

※掲載動画は配給会社及びFandango Movieclipsから引用させていただきました。

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  1. 現代アレンジされて観やすくなった西部劇!ネオ・ウエスタン5選
  2. 1.「ヘイトフル・エイト」
        ウエスタン密室ミステリー!会話劇のテンポのよさがクセになる
  3. 2.「ウインド・リバー」
        「隠れ西部劇」とはこの映画!警察に頼ることができない土地
  4. 3.「ノーカントリー」
        映画史に残る名悪役!彼と出会ったものは必ず死んでしまう!?
  5. 4.「ローガン」
        アメコミ映画とは思えない暗さ。スーパーヒーロー最後の雄姿
  6. 5.「ゴールデン・リバー」
        金は人を狂わせる!黄金に惑わされて露呈する人間の本性
  7. 6.まとめ
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