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産業技術大学院大学

あらゆる分野でイノベーションをもたらすプロフェッショナルである「アーキテクト」を育成します
学校・教育
  • 大学院
  • 大学
エリア
東京都品川区
最寄り駅
京急本線 青物横丁駅 から徒歩10分
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~学長あいさつ~
首都東京の産業振興の鍵となるイノベーションは起業によってもたらされます。産業技術大学院大学は確たる基礎力に支えられ、起業を担うスーパープロフェッショナルの育成を目指します。

 産業技術大学院大学は社会にイノベーションをもたらし産業を活性化する卓抜した能力を持つスーパープロフェッショナルの育成を目指す専門職大学院です。それではイノベーションは何によってもたらされるのでしょうか。よく指摘されているようにイノベーションは技術革新と同義語ではありません。イノベーションとは新しいアイデアや技術の統合により生活環境や産業構造に不連続とも言える変化を引き起こすことを意味し、様々な新事業の創出、広い意味での起業によって具現化されます。ただし、ここでは起業という言葉は新会社の設立という意味だけではなく、既存の企業の中で新たな事業分野を切り開くことに対しても使うこととします。すなわち、起業はイノベーションにとっての必須の行為であり、これ無しにはイノベーションは実現されないといってもいいでしょう。この意味で、産業技術大学院大学が育成を目指すスーパープロフェッショナルとは、単に専門知識やスキルを豊富に持ち日常的な問題の解決能力に長けた専門職人材という訳ではなく、新しい会社を興す人材であり、あるいは既存企業内で新しい事業分野を生み出せる人材である、つまりは起業家であるということができます。

 それでは、事業を起こす起業家にはどんな能力が求められ、そうした能力を強化するにはどのような教育法が必要となるでしょうか。まず第一に高度な専門的な知識やスキルが必要であることは自明のことと思います。しかも、事業を発案しその事業を実施していくためには様々な分野にまたがる極めて多様な知識・スキルが必要となるのが常であります。理想的には、こうした全ての知識・スキルを持つことが求められますが、一人の人間が必要な全ての知識やスキルを持つことを期待することは現実的ではありません。したがって、一般的には事業は複数の高度な専門知識・スキルを持つ構成員からなるチームによって実施されることになります。このとき構成されるチームはその大きさや複雑さは様々です。事業の成功にとって、チームを構成する一人一人の知識の豊富さやスキルの高さが求められることは勿論ですが、こうした個人の能力の和がチームの力に等しいわけではなく、いかにしてチームそのものの能力を高めることができるかが鍵となります。このチーム力を最高度に発揮するためには、構成員のチーム運営能力が極めて重要となります。チーム運営に関わる能力には、例えば異分野コミュニケーション力、リーダーシップ、フォロワーシップ、ファシリテーション力、ネゴシエーション力、潜在する問題の発見力、ヴィジョン提案力等があります。これらの能力の特徴は、知識やスキルといった能力が個人学習によって強化できるのに対して、他者との関係に関するものの多くが個人学習によって強化するのが難しいという点にあります。本学では、こうした能力のことを業務遂行能力(コンピテンシー)と呼ぶことにしています。従来の学校教育は知識・スキルには極めて大きな成果を挙げてきました。しかし、通常の教室での講義形式の集合教育も本質的には個人学習であり、例えばe-learningのような形式の学習に置き換えることができるものです。ただし、知識を体系的に獲得する手段としては、学校教育は教育プロセスの制御が長年の経験知見を持つ教員によってカリキュラムとして設計され実施されるという意味で極めて優れたものであることは確かです。一方、コンピテンシーという能力は個人学習には向かないものが多く、したがってグループ学習のための新しい教育の仕組みが必要となります。学校教育の中でのグループ学習の典型的な例はスポーツにおける団体競技のトレーニングと考えられます。しかしスポーツ分野でのトレーニングと比較して、ビジネス現場では要求される知識・スキルも極めて多様で複雑なものとなり、したがって、そうした機能を果たすチーム力を最大限に引き出すコンピテンシーも多様で複雑なものが求められます。さらに、どのような分野でどのようなコンピテンシーが最も重要となるかといった体系も存在せず、最適な強化法が知られている訳でもありません。

 本学は正面からこの問題に取り組んで、本学が設置する情報系分野およびデザインを中心とするものづくり分野で情報アーキテクト、ものづくりアーキテクトと呼ぶスーパープロフェッショナル人材像を想定し、こうした人材に必須となるコンピテンシーを明示し、プロジェクトを実践するプロセスの中で計画的に強化するという教育法を全面的に取り入れています。その教育法はPBL(Project Based Learning)と呼ばれ、本学設立以来の経験から、現在望みうる最良のコンピテンシー強化の教育法であるとの自信を持っています。PBLでは数名の学生と1チーム当たり3名の教員および産業界など外部からの指導員によって、具体的なプロジェクトとコンピテンシー強化目標を設定し、プロジェクトを遂行することによってコンピテンシーを高め、結果として良いプロジェクト成果を得ることが目的とされます。PBLとは、その名が示すように、教育法というよりもむしろ学修者が経験を通じて自主的に学び取る修行であり、能動的な関与無しには成立しない学修法となります。ただし、PBLのこうした帰納的性格から、静的な体系的知識獲得に対してPBLは効率面から最適な学修法とは言えません。例えば、数学の学修をするためにPBLという形態を取ることは現実的ではなく、むしろe-Learningや講義形式での従来型の学修が望ましいものと言えます。したがって、本学では知識・スキルの学修とコンピテンシーの学修を組み合わせ、それぞれの利点を生かす形でバランス良く学修を進めることができるように学修形態に工夫を凝らしています。具体的には、1年次にはe-Learning手法を取り入れ、反転学修、講義、ディベート、繰り返し学修といった複数の機能を盛り込んだBlended Learning という形の学修法を取り入れます。Blended Learningは、知識・スキルの体系化・高度化に主な焦点が当てられますが、ディベートやプレゼンテーションといった活動の中でコンピテンシー強化も図る学修形態と言えます。2年次にはPBLを全面的に取り入れコンピテンシーの強化を主な目的とし、1年次で修得した知識・スキルの活用を実務レベルで経験し確たるものとする学修形態を採用しています。

 産業技術大学院大学の特徴のもう一つに、大学が主な対象とするのが実務を日常的に実施している社会人であることが挙げられます。その理由は本学の教育目的が実務型知識・スキルおよびコンピテンシーの獲得と強化にあるからです。まず、実務型知識には、知識やスキルの活用を支援する論理的手続きに関するものが多く含まれ、そうした知識体系の価値の理解には実務経験が極めて重要であります。さらに、社会で様々な経験をしている社会人の能力向上こそが、我が国の産業を高いレベルに引き上げ、世界で主導的な立場を堅持していくために必要不可欠であるということを確信しているからです。しかし、もちろん新卒者の方々を排除する訳ではありません。学部で基本的な知識・スキルを獲得し、次のステップとして新しい業を興すことを志す新卒者の方々も学生として歓迎します。このような理由で、本学の学生の70%以上が様々な経歴を持つ社会人、残りが新卒者、外国人という構成となっていて、現実社会のコピーのような多様性を持っています。結果として多様な経歴の人々との出会いが得られ、そうした人たちと共に学修することで成長しあう環境が生まれ、他の教育機関には見られない大きなシナジー効果が発揮されています。そして、このいわば学修コミュニティと言える学修環境は本学を中心とする高度専門職人材のための生涯学修コミュニティへと繋がるものです。実際、本学出身の方々を中心に、同じような学修意欲を持つ人たちが大学主催のマンスリーフォーラム等に毎年延べ人数で1000人を超える規模で集まっています。また、本学には企業経験者である学生・修了生も多数おり、こうした人たちが構成するAIIT社長会が結成されるに至っています。さらに、本学では忙しい社会人学生の学修の便宜を図るため、以下のような様々な先進的学修環境の整備が行われています。

(1) 入学前に学修を進められる単位バンク制度
 (2) 短期集中学修を可能とするクオータ制
 (3) Blended Learningを支える全ての講義のビデオ化
 (4) 通学負担を軽減するサテライト教室
 (5) 修了後10年間無料での講義ビデオ視聴
 (6) 多様な人々が交流する学習コミュニティとしてのマンスリーフォーラム
 (7) PBL成果を世に問うPBL成果発表会
 (8) 開発型研究をオープン化するオープンインスティチュート
 (9) 産業界メンバーで構成される運営諮問会議による教育カリキュラムの検証

繰り返しになりますが、イノベーションを生み出し、産業の活性化を通じて地域社会の振興に貢献するためには、広い意味での起業を担うスーパープロフェッショナルが必要とされることは論を待ちません。イノベーションといえる価値を生み出す起業はしっかりとした知識・スキルさらにはコンピテンシーの上にのみ築かれます。社会にインパクトを与える起業は底の浅い思い付きからは決して生まれません。産業技術大学院大学は産業技術の専門職人材育成を目指す高等教育機関のリーダーとして、強固な基盤技術分野と高いコンピテンシーを持ち、チーム力を極限まで絞り出すことが可能なスーパープロフェッショナルの育成を目指し、教育環境の整備や教育内容の充実にこれからも不断の努力を重ねていきます。

産業技術大学院大学 学長
石島 辰太郎
~建学の理念と特色、ミッション~
■理念
 産業技術大学院大学は、専門的知識と体系化された技術ノウハウを活用して、新たな価値を創造し、産業の活性化に資する意欲と能力を持つ高度専門技術者の育成を目的としています。

■特色
 産業技術大学院大学では、あらゆる分野でイノベーションをもたらすプロフェッショナルである「アーキテクト」を育成します。高度専門技術者を育成する本学には、情報分野のスーパープレイヤーである「情報アーキテクト」を育成する情報アーキテクチャ専攻と、感性と機能の統合デザイナーとしてイノベーションをもたらす「ものづくりアーキテクト」を育成する創造技術専攻という二つの専攻があります。これらの専攻では、第一線で活躍してきた実務家教員と研究業績の高い教員との連携による高度な実践的教育を実施し、産業分野のアーキテクトを育成します。

■3つのミッション
 東京の公立大学として、本学には3つのミッションが求められています。

(1)東京の産業振興に資する高度専門職人材(プロフェッショナル)の育成
(2)高等専門学校と連携した9年間一貫教育・複線型教育システムの実現
(3)産業振興にかかわるシンクタンク機能

(1) プロフェッショナルの育成
 東京に求められる機能は、グローバルに発生する産業のシーズと東京に集積する資本を連携させ、開発された製品やサービスを首都圏という巨大な消費市場とのインタラクションにより洗練し、イノベーションを引き起こす価値を持つ商品として世界に供給するというプロセスを確立することである。そのためには、製品化やサービスのデザインから製造ラインおよび流通プロセスまでをプロデュースする多様で豊富な専門職人材が必要とされる。

 本学はこうした観点から、産業分野横断的に必要とされる専門職人材として"情報アーキテクト"および"ものづくりアーキテクト"と呼ぶ人材を育成する情報アーキテクチャ専攻および創造技術専攻を開設している。

(2) 複線型教育
 本学は全国の高等専門学校専攻科を卒業した学生の受け入れ態勢も整えています。また、ものづくり産業を担う多様なレベルの人材を輩出するため、都立産業技術高等専門学校との連携により、9年間一貫教育・複線型教育システムの基盤を整えました。

(3) シンクタンク機能
本学は東京都が設立した公立大学であり、「シンクタンク」としての機能を積極的に果たしていきます。

・Open Institute(OPI)の活動:スーパーデザイナー養成講座、MOT講座など東京都との連携講座を中心に講座運営、今後は中小企業と協同での委託型研究所の設置などを計画、マンスリーフォーラムの開催。
・東京都版スキルスタンダード策定への協力
・行政機関との連携:品川区との連携、港区、大田区との連携による具体的連携事業を展開、産業振興担当者会議の運営、東京都教育庁、産業技術センター、PBL型東京都IT研修 等
・Certification Programの体系整備:学位Programと平行して学びの多様化を実現するために導入を計画中。

産業技術大学院大学の基本情報

スポット名 産業技術大学院大学
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