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華麗なるグッチ一族の崩壊を描いた衝撃の実話！「ハウス・オブ・グッチ」を紹介！ #厳選映画ナビ

2022.01.25

年間200本以上の映画やドラマを鑑賞するe-NAVITAスタッフのKが「こんなかたにおすすめ」「楽しむポイント」などのプチ情報も交えながら、おすすめの映画をご紹介するこの連載。

今回は現在公開中(2022年1月時点)の映画「ハウス・オブ・グッチ」をネタバレ無しでご紹介いたします。本作は「グッチ一族の崩壊」という衝撃的な実話を基にしたノンフィクション・サスペンスドラマです。輝かしい歴史を持つ「GUCCI」のイメージからは想像もつかない血みどろなスキャンダルと、レディー・ガガの凄まじい演技などが話題の映画です。事前に知っておくとより面白くなる5つのポイントも紹介していますので、気になったかたはぜひ本記事をご覧ください。

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グッチ一族の崩壊を描いた衝撃の実話！「ハウス・オブ・グッチ」についてまとめ
1.話題の映画「ハウス・オブ・グッチ」はどんな作品？
2.あらすじ
3.ここに注目！「ハウス・オブ・グッチ」を楽しむ5つのポイント
 ・悪女だけどいい母親なのかもしれないパトリツィア
 ・羨ましいけど怖い「GUCCI」という甘い誘惑
 ・あるシーンは日本人だから面白く観られる
 ・歌を封印して女優になりきったレディー・ガガ
 ・戦う女性を描き続けたリドリー・スコット監督
4.まとめ

1.話題の映画「ハウス・オブ・グッチ」はどんな作品？

本作はサラ・ゲイ・フォーデンのノンフィクション小説「ハウス・オブ・グッチ」を原作としています。「グッチ一族の崩壊」の原因は1995年3月27日に起きた3代目社長マウリツィオ・グッチ暗殺事件。この衝撃的な事件の首謀者は彼の元妻であるパトリツィア・レッジャーニでした。事業の成功により名家となったグッチ一族はひとりの女性の野心によって終焉を迎えた、という悪女が主人公の物語です。また、脱税事件に著作権侵害、さらには遺産相続をめぐる疑惑など、華麗なる一族が権力と金をめぐって水面下で繰り広げてきた愛憎劇が露わに描かれます。

「ハウス・オブ・グッチ」

2.あらすじ

貧しい家庭の出身であるパトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)は、あるパーティーでグッチ家の後継者の一人であるマウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)に出会う。パトリツィアは彼を魅了することに成功し、やがて結婚。名家の仲間入りを果たした彼女は子供も授かって順風満帆な結婚生活を謳歌していた。しかし、生来の野心家であるパトリツィアは「GUCCI」の経営に関われないことに不満を募らせていた。次第に彼女は一族の権力争いを裏で操るようになり、強大なファッションブランドを支配しようとする。

3.ここに注目！「ハウス・オブ・グッチ」を楽しむ5つのポイント

悪女だけどいい母親なのかもしれないパトリツィア

本作の大きな見どころはパトリツィアの悪女っぷりです。しかし、彼女は初めから悪女だったわけではありません。マウリツィオの父親の反対を意に介さず結婚したふたりの間には権力やお金を超えた愛情がありました。グッチの家を捨てたマウリツィオとの結婚はグッチ夫人になれないということですが、パトリツィアは快くプロポーズに「YES」と答えました。結果的にはあとで「グッチ家に戻るべき」とマウリツィオに意見するようになるのですが、その理由は「やっぱりグッチ夫人になりたくなった」だけではないように思えます。結婚して間も無く、彼女は妊娠したからです。

現実的に考えて子供のことを考えるとお金が必要なのも確かです。彼女自身、貧しい家庭で育ってきました。グッチ家に戻れるよう画策していたのは、自身の欲望と子育てを両立させるためだったのかもしれません。パトリツィアの悪女の面を観つつ、母親としてのパトリツィアの心境も想像しながら鑑賞されると、物語が多角面的に見えてより面白くなると思います。

羨ましいけど怖い「GUCCI」という甘い誘惑

グッチ夫人としての生活は多くの女性が羨むものだと思います。世界有数の金持ちとなり、「GUCCI」の商品は何でも手に入れられ、ファッション界の女王として君臨する。そんな生活が目の前にあるのに夫から「僕は会社を受け継ぐ気が無いんだ」と言われたら、「私がなんとかしないと」と考えるのはある意味で当然です。しかし、その甘い誘惑が人を狂わせてしまうのも当然で、グッチ夫人となったパトリツィアは人が変わったように段々と悪女に変わっていきます。「同じ状況になったら自分もこうなるかもしれない」と怖いイメージが湧いてくるシーンが盛りだくさんです。

あるシーンは日本人だから面白く観られる

本作には日本人だからピンとくるシーンがいくつかあります。アルド・グッチという二代目社長は日本語を勉強をしており、その理由は「日本に進出するためゴテンバに出店しようと考えてるんだ」と言います。ゴテンバとは当然「御殿場アウトレット」のことで、彼は経済成長が著しかった当時の日本をターゲットにする計画を立てていたのです。「GUCCI」の店舗に訪れた日本人観光客に対して社長自ら「コンニチハ！」と話しかけるシーンなどもあり、日本の要素が出てくる度に館内からクスクスと笑い声が聞こえてきたのが印象に残っています。

歌を封印して女優になりきったレディー・ガガ

レディー・ガガにとって2本目の映画となる本作によって、彼女は誰もが認める名女優になりました。デビュー作の「アリースター誕生」ではプロのシンガーになることを夢見る女性を見事に演じましたが、今回は歌うシーンが一切ありません。演技だけで映画に挑むという一段上のレベルにチャレンジです。それを見事に成し遂げ、実力派で固められた出演者たちからも絶賛されるすばらしい演技を披露しました。アカデミー賞の前哨戦ともいえる第79回ゴールデングローブ賞で、主演女優賞（映画・ドラマ部門）で早速ノミネートされています。

戦う女性を描き続けたリドリー・スコット監督

御年84歳のリドリー・スコット監督は、クリント・イーストウッド(91歳)と同じく元気に映画を撮り続けるおじいさまのひとりです。「エイリアン」「テルマ＆ルイーズ」「G.I.ジェーン」など、不屈の闘志で戦って男社会を生き抜く女性たちをこれまでに何度も描いてきました。本作のような物語は彼の十八番です。生き抜くどころかグッチ一族を崩壊させるほどパワフルな女性パトリツィアを、余すことなく堪能できる演出をしてくれました

まとめ

以上、「ハウス・オブ・グッチ」の紹介でした。グッチ一族にとっては全身GUCCIが正装であるため、GUCCIのコレクションを一望できる映画にもなっています。実際に「GUCCI」が提供したアイテムが多数登場し、トレンドの変遷を楽しめるのも本作の特徴です。興味のわいたかたは公開中に映画館まで足を運んでみてはいかがですか？

※掲載動画は配給会社から引用させていただきました。

グッチ一族の崩壊を描いた衝撃の実話！「ハウス・オブ・グッチ」についてまとめ
1.話題の映画「ハウス・オブ・グッチ」はどんな作品？
2.あらすじ
3.ここに注目！「ハウス・オブ・グッチ」を楽しむ5つのポイント
 ・悪女だけどいい母親なのかもしれないパトリツィア
 ・羨ましいけど怖い「GUCCI」という甘い誘惑
 ・あるシーンは日本人だから面白く観られる
 ・歌を封印して女優になりきったレディー・ガガ
 ・戦う女性を描き続けたリドリー・スコット監督
4.まとめ