2008年秋に始まった未曾有の世界的な経済危機は人々の生活を脅かし、職を失う方や住む家を失う方など暗いニュースが連日報じられております。このような不安は、家庭内で職場で人の"こころ"に悪い影響を与えています。そのような辛い状況から精神的に支障をきたしている方。そのような人を見てどうしたら良いか分らないご家族や職場の方。
当院は、そういう方たちのお役に立つことを目的にしております。

外来・入院診療はもとより、相談、デイケア、在宅生活の支援にも力を入れております。

初めから受診することが難しい場合、まず、医療福祉相談室に電話をいただきたいと思います。ただし、より適切だと思う他の社会資源の利用をお勧めすることもあるかも知れません。

当院は、山形市立病院の協力病院として臨床研修医を、又、看護師・精神保健福祉士・作業療法士の養成機関から多くの実習生を受け入れています。医師に関しては、精神保健指定医はもとより精神神経学会専門医の資格を取得できる条件が整っています。蔵王の山に抱かれた、自然豊かな環境の中で研鑽を積み重ねたい方には最適と思います。

病院長　江口 拓也

＝はじめて診察を受けるかたへ＝
学校へ行きたくない、会社へ行きたくない、人つきあいがいやだ、子育てがたいへんだ、自分は嫌われているのではないか？なにもやる気がしない、季節感が感じられない、生きている実感がない、眠った気がしない。
なにかとストレスの多い社会で"こころ"の健康を保つには、難しい時代となってきています。
こんな世相を反映して、精神科外来にはいろいろな"こころ"の悩みで相談にいらっしゃる方が多くなりました。
“こころ”の悩みの治療でいちばん大切なもの。それは"あたたかな人間関係"からと上山病院は考えます。
《診療科目》
　●精神科　●心療内科　●内科　●皮膚科（※水曜のみ）
★当院は患者さまの悩みをじっくり聞き、理解し、的確な対応をするため、新規の患者さまを診察する担当医を決めております。
それは患者さまと医師のそれは“あたたかな人間関係”をしっかりと築きたいとの考えからです。いろいろな“こころ”の悩みをお待ちしております。
《受付について》
当院に初めて受診される方は、「診療申込書」にご記入のうえ保険証と一緒に新患受付にお出しください。
紹介状をお持ちの方は「診療申込書」と一緒に提出をお願いいたします。
手続き方法にわからないこ と等がございましたら外来窓口や電話にてご相談ください。
【外来診療】
午前中の診療に加え、さまざまな心の悩みや病気、ご家族の相談などに対応ができるよう専門外来を設けております。
医師の診察の他、精神保健福祉士や心理士による相談、栄養士の栄養指導、作業療法士による作業療法も実施しております。
訪問看護では、外来通院中の方に、日常生活支援を始め家庭での療養生活を円滑にしていただけるよう援助いたします。人間関係の調整や危機介入、社会資源や地域での支援の適正な情報提供と活用の援助を行います。
【専門外来】
■認知症 ・・・ 年をとると誰にでも認知症が起こりえます。
　　　　　　　　早期に適切な治療を行うことで、進行を遅らせ日常生活を維持する
　　　　　　　　こともできます。
　　　　　　　　認知症という病気を受け止め、できるだけ進行を食い止め、
　　　　　　　　日常生活の援助のお手伝いをいたします。
■思春期 ・・・ 思春期の発達障害への関心が高まっております。
　　　　　　　　成人とは異なり症状・背景が多岐にわたります。
　　　　　　　　成人になり重症化して受診し、難治となる症例も多く早期の対応
　　　　　　　　が必要となります。
　　　　　　　　ご心配な症状があればご相談、治療をお勧めいたします。
■アルコール依存症 ・・・ 仕事やストレスからお酒の量が増えた結果、
　　　　　　　　　　　　　生活環境に変化が生じておりませんか？
　　　　　　　　　　　　　身体的問題だけでなく、社会的にも様々な問題を
　　　　　　　　　　　　　抱えている患者さまへ、自分の問題として向き合える
　　　　　　　　　　　　　ように、ご支援いたします。

●サービス内容
　病院を退院された後、または外来通院をされている方が、安心して治療を継続しながら生活を送ることが出来るよう看護師・精神保健福祉士・作業療法士などの専門職が、ご自宅に伺って日常生活への支援などを行っています。
●具体的な支援として
当院の外来に通院されている方、入院中退院前の患者さま（退院前訪問）、退院後外来通院をされる方にサービスを提供しております。
具体的な支援内容として次のような支援で患者様を幅広くサポートしております。
　○病状の観察
　○服薬管理
　○通院継続支援
　○病気についての不安や悩みの相談
　○食生活・環境整備・金銭管理・日課・余暇の過ごし方など日常生活に関する支援
　○家族・友人・職場・地域における対人関係についての相談
　○助言・公共施設・行政機関・各種福祉制度の利用についての支援
当サービスをご利用される前に、主治医にご相談ください。担当者が訪問看護の説明と訪問日程についてご相談いたします。